「クンサン・ラマの教え」9日間コース
First Course on the "KUN-bSANG bLAMA'i ZHAL-LUNG" (Words of My Perfect Teacher) (April 26-29, May 2-6)
◎リンポチェがどのようなお考えで、今回のコースを始めることに決めたのか?
パトゥル・リンポチェによれば「東京ゾクチェンセンターでは、まじめに勉強をしたい方々が増えてきた」。そしてリンポチェは「自分は真面目に仏教を学びたい人のために教えを説きたい」と言い、「日本で中途半端ではなく、まじめな形でロンチェン・ニンティクの教えが広まり、この世代のみならず、未来に生きる人々までに伝わってほしいという祈願をこめて、今回はこのコースを始めたい」そして「本当の意味での修行者を育てたい」とおっしゃていました。そのためには短い教えではなく、きちんと段階を踏んだ勉強になるよう、「全てにおいて善である私の先生の口伝」 (クンサン・ラマの教え)のコースを始めるように薦めてくださいました。
◎コースのプラン
リンポチェのプランは次の通りです。
毎年『クンサン・ラマの教え』を一章か二章リンポチェが解説してくださいます。※今回は第1章のみの予定。
最後までこのコースを受けると決意された方々のために、次の年に試験を行います。試験の目的は参加者に仏教の基本である聞・思・修の三原則を身につけさせることです。ですから、このテストに合格しなかったからといって落第とはなりませんが、もちろん、点数はある程度努力を反映するものなので、より高い点数の方が望ましいです。そしてクンサン・ラマの教えを全て受講し、試験を合格した方々には、特別なプログラムをリンポチェが用意しています。今回は約9日間にわたって解説されますが、もともとリンポチェは最低でも10日間の日程を指示されました。しかし残念ながら会場の都合で灌頂を含め9日間となってしまいました。 今後も毎年ゴールデンウィークの時期に来て10日程度の日程でセミナーを進めてくださるということでした。なお、試験はちょっと・・・という方には、いままで通りの自由な聴講スタイルも可能です(ただしこの場合は将来予定されている特別なプログラムへの参加はできません)。
◎テストを受けられる方へ
伝統的には、弟子が真面目に勉強すると決めたときには、ラマからなるべく直接に教えを聞くよう指導されます。リンポチェも「真面目に勉強されたい方は、やはりコースに来てほしい」と言っております。
したがってテストを受けることを希望される方は、できる限り全日程を申し込んでくださるようお願い致します。もちろん、現代の日本ではさまざまな事情により、出られない日があることは理解しています。それを補助する手段として全日程を申し込んでくださった方には、コースの法話をすべてMP3の音声データで後日お渡しいたします。
ただし、少なくとも口頭伝授(ルン)が行われる日(5月6日)には必ず、参加するようにとリンポチェがリクエストしています。※今回は第1章のみルンが行われる予定です。
試験の参加資格は口頭伝授をうけたことがある方に限ります。(パトゥル・リンポチェからの伝授が望ましいが、どうしても、都合がつかなかった場合は、他のラマから授かっている口頭伝授でもOKです。)
※どうしても試験を受けたいが何かの事情がある方には個別に対応しますので、センターまで お問い合わせください。
◎今回から解説されるテキスト
『全てにおいて善である私の先生の口伝~ゾクチェン・ロンチェン・ニンティクの前行の解説~』 (クンサン・ラマの教え)とは、19世紀に活躍したザ・パトゥル・リンポチェ(初代)が著しました。
ゾクチェンの一体系であるロンチェン・ニンティクでは、前行の部分は同書を元に伝授されるのが普通です。日本では『虹の階梯』が同書を元に著され、中沢新一先生はこのテキストを「まさに大乗仏教の百科全書的な趣のある書物で、無常・輪廻・解脱といった大乗仏教の基本的な世界観から、密教の瞑想技術にいたるまでを、1つの体系にまとめあげ、たくみな比喩、興味津々たる故事物語、美しい引用句をちりばめながら、その語り口はまことに縦横無尽である。ラマの口をとおしてさらに生き生きと語りだされるのに耳をすませながら、初心の弟子はいつしか大乗仏教の基礎からチャクラ・ヨーガの基本にいたるまで、自然にマスターしてしまう(中公文庫『虹の階梯』14ページ)」と評されています。 現在では、チベット仏教の4大宗派すべてで、チベット仏教の入門書として重要視されています。ダライ・ラマ猊下も、チベット仏教の入門書として学ぶことを推薦していらっしゃいます。
◎現在のパトゥル・リンポチェ(4世)から同書のルン(口頭伝授)やティー(解説)を受ける意味合い
1、 初代パトゥル・リンポチェの転生者として前ニンマ派管長ミンリン・ティチェン・リンポチェに認定され、ダライラマ猊下やゾクチェン・リンポチェ、さらにはペマ・カルザン・リンポチェ(ゾクチェン寺管長)から正式に承認を受けているパトゥル・リンポチェ4世からの伝授になります。転生を確信し、認定者のお力を信じるならば、著者自身から直接伝授を受けることになるとも言えます。その意味でもこの機会は大変貴重なものです。
2、また、現在のパトゥル・リンポチェの保持するクンサン・ラマの教えの伝授系譜は短く、加持力の強いものです。
シュリ・スィンハ仏教大学第20代大学長ケンチェン・ラジャルが若い頃に、初代パトゥル・リンポチェ本人からその伝授を授かり、その後人生の大半をリトリートで過ごしました。人生の暮れにリトリートを終え、弟子たちにさまざまな教えを伝授されました。その弟子の中にケンチェン・デチェン・ナムドゥルがおられ、そして、ケンチェン・デチェン・ナムドゥルから、現在のパトゥル・リンポチェが授かっています。つまりその系譜は3代で、ケンチェン(偉大なるケンポ)のみを通してリンポチェに流れています。
◎「クンサン・ラマの教え」がロシアで出版されるに当たってパトゥル・リンポチェが書かれた前書きの一部(2004年)
「この深遠なる教えを学べる可能性はその国の人にとっては大いなる幸せです。この教えの中では、共通の前行と特別な前行に関する解説があるのみならず、グル・ヨーガによって先生からの加持を授かる行や、ポワの行に関する解説もあります。だから、本のタイトルはロンチェン・ニンティクの前行に関する解説書となっていますが、本当の意味で言うと、前行の部分、本行および完結の部分に分かれている一切の行の過程を含めております。
もし、私や他の人が良い動機を持って、この深遠なる道を完璧に実践することができたなら、必ずその果を得られるでしょう。なぜなら、このテキストでは仏果を得るための完璧な道が記されているからです。五つの堕落のせいで、私たちの人生が短くなりました。私たちに与えられている短い期間内に求道心を持っている者が本当の意味でこの道の実践を始めるなら、その果である印はすぐに顕れるでしょう。これはただの言葉ではありません。心から皆様がこの教えを学び、なるべく多くの時間を行に生きるようになることを心から願っております。」
◎どうしてこの機会は貴重であるのか?
1、リンポチェはヨーロッパのシェダ で次のようなことを言われています。仏教では「見解」が重視されます。心の浄化および二資糧(福徳と智恵の資糧)を積むことによって、弟子は仏法に対する理解を得ていきます。ラマが弟子の理解、言い換えれば、弟子の見解の度合いを確認して、次のステップに進ませます。その意味では、「クンサン・ラマの教え」こそ初心者から修行が進んだ者まで、弟子の見解を磨かせるのに適切なテキストです。最近始めたばかりの者なら、当たり前のところから少しずつ内容が高度になっていくにつれて、理解の抜けを残さずに勉強できます。修行が進んた者にとっては、再度ラマの言葉に耳を傾けることによって、見逃していた微細な見解の違いに気づき、内容を分析・熟考し、腑に落ちた上で、その見解に心を慣れさせ、より見解を磨いていくことになります。
2、ご存知のとおり、リンポチェは日本を世界で2番目のシェダ(仏教大学) を開催する候補地で考えてくださっています。しかし諸事情により、今すぐシェダを始められない状況の中で、今回のリンポチェのアイディアは極めてありがたいです。リンポチェは「このコースはシェダ勉強を行うための基盤を作ることになるコースであり、言うならば、予備シェダコースだ」ともおっしゃっていました。
3、今回のコースはシェダ本番と同じく、1年目を受講しないと次の年のテストを受けることはできません(※自由聴講は可ですが、コース終了後の特別コースは受講できません)。リンポチェの多忙なスケジュール、またゴールデンウィーク以外まとめて休む機会が日本にはないことから、このコースを日本で再度1年目から開催することは現実的に難しいように思えます。ですから、パトゥル・リンポチェを通じてゾクチェンを学びたい方は、ぜひとも今年からの参加されることをお勧めいたします。
ウゲン・ノルラ(グルリンポチェのお姿をした財神)の灌頂
5月4日(月・祝)15:00~
◎ウゲン・ノルラ(グル・リンポチェのお姿をした財神)の灌頂
衆生に利益を与えるために、グル・リンポチェ(パドマサンバヴァ)は様々なお姿に変化されました。その中の1つの変化身が全てのザンバラ(財神)の上師であるウゲン・ノルラです。ウゲン・ノルラの加持は運を招くエネルギーを増大させます。貧しさからくる苦しみを取り除き、日常生活の局面で苦しむことなく、修行者の心がそういう問題に煩わされないように導きます。チョギャル・リンパによって発掘されたテルマです。パトゥル・リンポチェは今世界を覆っている経済危機が少しでも緩和されればと、この灌頂を行うことを決められました。なお、パトゥル・リンポチェが財神の灌頂を行う場合は、決まってこのテルマで行っています。
◎ザンバラ
財神(ザンバラ)は、現在・過去・未来、一切仏の完璧な布施の化身とされます。ザンバラは、富、善なる行為をなすため、精神的にも物質的にも幸運にお導きくださいます。仏法修行に勤しむ修行者が、安定した生活、争いのない生活を送れるよう加持してくださいます。またサンガや寺院を支えると発心された方に、加持を与えるとも言われています。
◎ウゲン・ノルラの逸話
昔ある冬にグル・リンポチェはチベット国内を旅されて、某地方の人々が貧しさに苦しんでいるのをご覧になりました。グル・リンポチェの高名を聞きつけたその地方の王が、この苦しみが取り除かれるように財神の供養を祈願いたしました。そこでグル・リンポチェは法力によってご自身をウゲン・ノルラに変化されました。そしてその加持力によって、土地は豊かになり、人々は貧しさという言葉を思い出さなくなるまでになりました。
このような逸話から、ある場所の障害を取り除くために、あるいは多くの人々の食糧不足・富の不足・不運を取り除くためにラマが施主からこの灌頂を頼まれることがあります。
※ネット上の情報を集めて抜粋
また、灌頂後、リンジン・ドゥパの成就法に従って、ツォク(グル・リンポチェの法要)を行う予定です。※リンジン・ドゥパのテキストをお持ちの方はご持参ください。詳しくはこちらへ




